社長ブログ

紙のみぞ知る(1)

今日は事業について中小企業診断士の方とお話しする機会をいただきました。紙媒体、今後どうしていくか…という話題の中で、「紙媒体をつくれる力は貴重」「紙はなくなることはないから、残っていく紙媒体の中でどんな特徴を出していくか考えなければ」という結論になりまして、改めて「なくならない紙媒体」を追求していこうと思いました。

「紙ってすごい」を伝導したい

さて、そんな話にも関連して、タイトル「紙のみぞ知る」。

弊社は『たまきたPAPER』というフリーペーパーを発行していまして、印刷物をいろいろつくっています。時代としては紙媒体をWEBに切り替えるのが普通になっていますし、私は基本情報技術者というものでもありますのでWEBにはまったく抵抗がありません。

それに紙のものを発行する責任(印刷したあとに重大な間違いがあったら刷り直し)を考えたら、オンラインにしたほうが、記事を制作するぶんには気が楽でもあります。

ただ、私自身、紙が好きで、スペースの決まった紙の上にぴったり情報を納められたものを読む、それをつくる、というところに魅了されてこの仕事をしていますし、「紙だからこそ」ということはわりとあります。

というわけで、「紙のみぞ知る」。「AI×創造」とともに、シリーズで書いていきたいと思います。

意識の外から情報が「来る」

WEB記事でも読者が意識していないトピックを知らせることはできるのですが、そのサイトにたどり着くまでに、オンラインで検索するという前提があります。すると、検索する言葉がすでに頭の中にあった上で、パソコンやスマホという固定した窓口から検索サイトにアクセスし、言葉を入力する必要があります。欲しい情報を検索できるところまで認識し、言語化できている必要があるのです。

一方で、紙というのは偶然が起こりやすい媒体です。パソコンやスマホに向かっていないときでも、街中に置かれたチラシをたまたま目にするという、「媒体との偶然の出会い」があります。

言語化する前の欲求に気付ける

また、フリーペーパー(『たまきた』のような…)をお店に行ったときに入手して、記事を読んでいたら自分からは求めていなかった新しい情報に行き当たるという「情報との偶然の出会い」があります。誌面で一見できるスペースには、簡潔にまとめられたさまざまな情報が納められているからです。

そこから、意識していなかった自分の欲求、言語化するに至っていない欲求に気付くことがあります。紙媒体の広告はそこがオンラインより優れており、普段の行動の中で「そういえばこれは自分にとって必要なんだな」「この欲求を満たすのにこういう方法があるんだな」というような気づきが生まれます。認識する、言語化する手前の「気づきを生む偶然」が生まれやすいのです。

新聞とオンラインニュースの違いも、まさにそういうところです。新聞は日々全体に目を通すとさまざまなトピックが自然に目に入ります。オンラインだと、画面上で全体を見渡すということはできません。

編集された紙媒体は、人が意識していないものを外から意識させることができるものなのです。

まずは弊社のフリーペーパーにからめて語りましたが、いろいろな「紙」について、これからお話ししていきたいと思います。

原田あやめ